幼い頃、全ての物に命が宿っていると思っていた。
　おもちゃもそう。
　大切にしていたリカちゃん人形は、夜になると遊んでいると思っていた。
　童謡「おもちゃのチャチャチャ」のように・・・・。
　どうしても人形が動いているという証拠が掴みたかった私は、寝る前にリカちゃん人形の位置を覚えておき、朝その位置がずれている事を確認しようとした。


　リカちゃん人形は、同じ位置にいた。


　そこで今度は寝たふりをして、リカちゃん人形を見ていた。


　全く動かなかった。

　バカな私は、思った。

「リカちゃん人形に、心を読まれているんだ・・・。」

　・・・・こんな経験ありませんか？・・・・


　この話を子どもたちにすると、
　「お母さんって、ばか？」
　と言う。
　でも、よーく、思い出してごらん。

　みんな、おもちゃとお話しながら、遊んでたんだよ

　さてさて、我が家の『汚嬢様』ですが、
　バレンタインは、謎に包まれたままである。

　特に、うきうきした様子も落ち込んだ様子もない！！

　やっぱり、告白はなっかたのだろうか

　ま、まさか、『汚嬢様』は、同性愛者？


　・・・・将来、美しい女の子と一緒に暮らしてるなんて事もありかもしれない・・・。

　そうなってもいいように（本当にいいのか、私。）、今から心の準備をしておこうか・・・？

　こんなアホな妄想を抱いている今も、外は異様に風が強い！！！！

　私を現実に戻す風の音

　
　学校から帰るなり、『汚嬢様』は叫んでいた

　「風が強くて、前に進まないんだって！こんな日は、学校休みにするべきだ！！！」

　母も、思う。

　「そうだ！仕事も休みにするべきだ！！！」